現ナマ、そしてロックへの愛


私、エイプリル・フールが嫌いなのです。それはもうのび太くんの如く。

結構騙されやすい人間なのだ、と思う。多分普通に嘘つかれたりしたら「え、マジで!?」って凄く普通にリアクションした挙句「嘘だよ」とか言われて何かえらい辱めを受けた気持ちになったりする、そういう人間なのである。

だからできれば4月1日は誰にも会いたくないし、誰とも連絡を取りたくない、とか思ったりもするのだがそういうわけにも行かぬ。

と言う風に戦々恐々の4月1日を私は毎年毎年送っているのだが、何か最近はネット上とかそういうところでは「風物詩」的に企業ぐるみとかで嘘を(と言うかジョークを)発信しているが、個人レヴェルではそんなに嘘ついたり、とかってしてなくないか、と感じるのだった。まあ、私とか私と付き合いのある人々も良い加減年齢を重ねてそういうことをやってる場合じゃない、となっていってしまったのだろうか。

それはそれで私としては有難いけれども、概念としてはちょっと寂しい気持ちもする。それともなんだ、私も嘘をついて緒川たまき嬢に「ウソツキ」と言われたくらいの方が良いのだろうかうおおおおおおそれは絶対そっちの方が!!

・・・お後がよろしいようで。ちなみに去年の4月1日には追突事故起こしてました。やっぱこの日はダメなようである。秋山徹次の「獄門逝きの十三号線、雷舞院刀狂」を聴く。横浜銀蠅関連の人ではない。これはタイトル通りライヴ盤である。観客の声とかは入っていないけれども。何でも「インプロ界の”最後の大物”!」と帯に書いてある。確かにそうかも知れぬが、果たして、「インプロ界」とは!?これは彼のギターソロによる音楽である。前半は架空の映画のサントラでアクースティックギターをアンプリファイしている。後半は前のアルバムの曲をエレキギターで、という感じである。いやーこれはこんな言葉で表してよいのかどうかわからないが、ロックンロールである。極限まで削ぎ落として残った果てのギターである。前半は結構細やかなフレージングとか、繊細な感じを受けるのだが、後半は延々同じリフを9分、という地獄のようなナンバーから爆音リフの阿鼻叫喚ナンバーまで、何か、こう、とんでもなく血沸き肉踊るのである。あ、私は、の話であるが。でもちょっと目が離せない存在であると思う。