Everyone's Rooting For You

tdsgk2006-03-22

3月25日(土)にL'enferで「永久音楽激情Vol. 3」開催決定!21時スタート。1000円1ドリンク。DJ陣はid:maco13th, id:spo0n, chunk, mitchel, tdsgk

あと2日!!

我が家の近所にはどっかの会社の独身寮がある。ツルモク、ではない。

私は夜ゴミを捨てるときにその建物のそばを通るのだが、外に階段がある。多分オフィシャルな通用口では、ない。そこに女性が立っていることがよくある、踊り場のところに。今夜もそうであった。

以前は何か抱き合っているのを見たことがある。勿論(と書くとDerek Jarmanに怒られそうなのだが)男女である。その前のときには「離れたくないの・・・」とかいう声が聞こえたり、とまあ、春やのう、という感じである。

こういう光景などに対して私としては、なーにやってんだかなー、という冷ややかな目で見るのが常なのだけれども、はたと気づく。その私の冷ややかな目線には明らかに羨望が混じっている、ということに。

今更何をそんなベタなことやってんだかねえ、という風に思うのだが、それは多分私の、私に対するポーズなのであって、その実心の内では、私が経験しえなかったそういうベタな恋愛模様に対する羨望、嫉妬、そんなものが燃え滾っているに違いないのである。

まあ、私も歳を取って若さ故の様々なことに対して、そういう思いを抱くようになってしまったのだろうか。それともそういう思いを抱くだけまだ若いのであろうか。30代初頭、というのは何ともどっちつかずな年代である。それとも単に助平なだけなのか。

これ以上に考察をすると凹みそうなのでSondre Lercheの「Duper Sessions」を聴く。ノルウェイのシンガーのアルバムである。はっきり言って今までノーチェックも良いところだったのだが、今作はPrefab Sproutのカヴァーが、という某筋からの情報を得て聴いてみたのである。いや、これはそれを理由に聴き始めたにも関わらず寧ろそれ以外の部分も素晴らしく、一挙に熱を上げる羽目になってしまった。良い感じにスウィングするジャズヴォーカル的な側面が前面に出ていて、なかなか落ち着いた音楽である。しかし私はそこに全くあざとさを感じない。結構「ちょっとやってみたんですけどー」的なアプローチで「ジャズっぽく」(大雑把な意味、ニュアンスで「ジャズ」という言葉を使っているのをここでお断りいたします)やっている音楽は古今東西色々あるかとは思うのだが、この人の場合そういううわっついた感じはない。そして変に老成した感じも全くない。あくまで等身大にこういう音楽をやっている感じが伝わってきて実に素晴らしいと思うのだ。早くもスタンダード状態の自作曲に加えElvis CostelloCole Porter(こんなに躍動する「Night And Day」は聴いたことないなあ)のカヴァーもやっていて、そして件のPrefab Sproutのカヴァーも含め、こりゃやられた、となってしまったのだった。そう、ベースドラムスギターピアノ、っていう実にシンプルな編成が逆にとても身軽な感じで、そこら辺も新鮮なのかも知れない。たまにはこういうのも聴きたいのである、私とて。