Lady D'Arbanville

今日2つ目。

私は結構音楽聴くのが好きなのであるが、突然にうおおおおこれ聴きたい!とか言って家のレコ棚をひっくり返して大騒ぎした挙句に熱狂的に聴く、という熱病の発作のようなものがある。

何の脈絡もなく、別に最近入手した、とか最近話題になった、とかではなく突如、突然炎の如くその音楽のことを思い出し、聴かないうちには明日は迎えられん、という気持ちになったりすることがある。

おそらく誰にでもあると思うのだが。そして誰もが唐突にAnd Also The Treesの「Farewell To The Shade」を熱狂的に聴きたくなるのではないか、と私は信じて疑わないのだが。これは89年に出たアルバムである。昨夜からずーっとこのアルバムのことを欲しており、やっと今爆音で聴いているのである。隣の住人のことなど気にしていられない。だってこれを聴かねば今日は眠れないのだから。いわゆるねねねネオサイケ、というジャンルに落とし込まれがちなグループではあったが、そういう言葉から受けるイメージよりももっと突き抜けて、何かしらクラシカルな印象まで受けてしまうような、そういう音楽を奏でるバンドであった。今は、果たして、どこで何を・・・。デビュー盤がThe Cureのローレンスのプロデュースであったが故にそれ系、ともみなされたりもしていたようであるが、このアルバムでは時に強烈に変拍子なアグレッシヴなナンバー、ギターのアルペジオが印象的な内省的なナンバー、などふり幅が大きく、全く飽きることなく聴ける。そして何よりもヴォーカルのドラマティックな、人によっては芝居じみている、とか大袈裟な、とか感じられてしまいそうな勢いもこのバンドの大きな特徴の1つであろう。いやーしかし何故これ聴きたくなったんだろうか。最早こういう音楽を身体が求めているのだろうか・・・。Cat Stevensのカヴァーで悶死。しかし自分、中学生の頃から16年くらいどうやら全く成長ないようである。