Good People

ここ一連のライヴドア強制捜査の新聞とかテレビニュースとか週刊誌とかの報道の仕方を見ていると、「あーみんなヒルズ族が嫌いだったんだなー」と思わせられるようなものばかりで、日本の社会のえげつなさを見る思いがする。

まあ「ライヴドアヒルズ族、ひいてはIT産業」とかという公式をさくっと当てはめてしまう方が通りが良くなるのだろう、とは思うのだけれども、それでもなかなかに酷くて、まあ私なんか関係ない、多分一生関係ないような世界にいるのだけれども、何か気の毒になってくるのであった。

東証もなかなかに脆弱さを見せ付けてくれるが、それに関して今後の見通しを主観的に話すテレビのニュースキャスターなんていうのも、十分に「風説の流布」をしているような気がするが、それとて、もしかしたら誰かの策略なのかも知れない。

何かぼんやりと報道を受け取るだけだと、そのうち日本も『1984』みたいな、それかもしくは「大将軍様のいらっしゃる国」みたいになってしまうのかなあ、とここ最近不安を覚える次第である。

Jack Johnsonの「In Between Dreams」を聴く。ハワイのサーファーによる(ってこんな紹介もアレだが)サードアルバムである。彼の作品は意外に好きで、ついついのんべんだらり、と聴いてしまうのでよろしくないのだが、実際そういう趣の音楽だと思うので実は正しい聴き方をしているのかもしれない、私。本作もMario Caldato Jr.をプロデューサーに招いて作られているが、リズム隊が若干タイトに聴こえるかも、程度の違いでやはり彼のアクースティックギターとヴォーカルが非常に印象的な風通しの良いアルバムになっている。実はアルバムを通すと濃い色、というものはなかなか見えにくかったりもするのだが、必ず1曲は大名曲が入っているので、油断すると撃ち抜かれてしまうから気をつけた方が良い、と思う。別にサーファーであろうが、どのような暮らし方をしているか、は全く別にどうでも良く、こういう風に落ち着いた良い曲に溢れたアルバムを聴くのは心和むことだったりするのであった。