Burn Hollywood Burn

tdsgk2006-01-12


何かこの間、「理想の生活を手に入れよう」みたいな広告がメールで勝手に送られてきたのだった。

いつもだったら「一度だけでも・・・会ってくれないんですか」とか「逆援希望のセレブ女性・・・」とかそういうメールと一緒に捨ててしまうのだけれども、はて、理想の生活・・・、と思わず立ち止まってしまったのだった。ま、結局全部削除したことにはしたのだが。

何だろう、理想の生活とは。それは「自分がかつてこうあったら良いなあ、と思い描いていた生活」と定義されるのだろうか。だとしたら、私にしてみれば「理想の生活」というものは存在せず、従って一生かかっても手に入れられないものである。何せ、ないんだから。

また理想の生活を「今の現状を改善して、もっと今こうだったらなあ、という願望が叶えられるような生活」とするならば、それはまああるかも知れないけれども、それとて「今の生活のヴァージョン違い、もしくはヴァリエーション」ということで結局私にとっての「理想の生活」というものは頭の中にも、どこにも存在していないのであった。

毎晩ドンペリ空けて、キャディラック乗って、的な「理想の生活」を思い描いている方もいらっしゃるかもしれないし、「あの娘とスキャンダルしてー」という「理想の生活」を思い描いている方もいらっしゃるかもしれない。しかし、私には最早「理想の生活」とかそういうのを思い描くには遅すぎるだろうし、また何をどう思い描いて良いのかわからない。

あまり夢は見ない方なんで。まあ、Public Enemyの「Fear Of A Black Planet」を聴いていたりするから別にそれはそれで良いのかも知れない。90年発表のサードである。セカンドは私の人生の中で大きなウェイトを占めるアルバムであったが、このサードは何かさ、セカンドの焼き直しみたいなもんじゃないの、みたいな感じで冷遇していたし売っ払ってしまったのだが、最近ふと思い直して買い直してみたら、これがまた実は大傑作なんじゃないのか、的な猛省を促されるアルバムだったので人生何が起きるか分からない。ところで、私ヒップホップ界の「オールドスクール」「ミドルスクール」「ニュースクール」って一体何故そういう呼ばれ方になって、且つどこら辺の音を指すのか皆目見当もつかないので、識者の方に教えを乞いたいところである。このPEは何、なんでしょうか。まあ、それはそれとしてこのぶっといブレイクビーツに勢いありまくりのChuck Dの強面(声が)ラップにFlavor Flavの微妙にコミカルなラップの掛け合いを耳にした日には冷静でいられない。最早「Don't Believe The Hype」はお気に入りのパンチラインになってしまったのか、今作でもばしばし出てくるし、ネタもThe Jackson Sistersやら何やら、耳馴染みのよいものばかり。でもやっぱりメッセージは強烈で、Professor Griffの離脱問題とかで揺れていた時期とは言え、当時の私には気づくことのできなかった傑作なのであった。どうしても「Fight The Power」は爆音で聴かざるを得ないほどに大興奮モノであった。