Bucky Done Gun

たまに暇なときには色々なリンクを伝って、色々な人のHPとか、今様に言うとブログを徘徊したりするのがなかなか楽しい。

これは多分に私が「読み物好き」であることに思いっきり由来しているのだと思うのだけれども、まあこんなにも多くの人が書きまくっているのだなあ、と思うと何か面白い。

勿論「楽しい」とか「面白い」と書いているが、内容的には「イタイな・・・」とか「これ書いちゃって恥ずかしくないのかな・・・」とか「ネットアイドル・・・?」みたいなものとかもあって(まあそれをひっくるめて面白いのだけれども)、なかなか複雑な心境である、思いっきり自分のことを棚に上げているのだけれども。

昔から、丁度私がこのNag3を始めてしまった頃だから3年くらい前あたりから感じていたことなのだけれども、今や皆表現者、と言えるような状態である。もうちょい前にはフリーペーパーなんかがあって、それはそれで上記と同じような意味合いで「楽し」かったし「面白」かったのだが、それが今やブログとかに取って代わられてしまっているのかな、と思う次第である、今更ながら。おそらくフリーペーパーとかと無縁だった方々だって今はブログをやっているはずだし。

まあ、フリーペーパーにも、何か納得できるものとできないものが当然あったわけである。でも、何か昨今のブログを読んでると、やはりネット上のリテラシーの問題かも知れないけれどもちょっと独りよがりすぎじゃないのかなあ、と思うものが格段に多いように思う。多分フリーペーパーとかの方が良かれ悪かれ「読まれる」ということに意識的だったのではないだろうか。今のブログ世界ではあまりにその部分が意識されていないような気がしないでもないのであった。もしくは何か「これを利用してビッグに(?)なりたい!」みたいな野望ぎらぎらなものとか、そういうのが目立つような気がしてならない。

いや、だからどうしろ、という問題ではないのだが、ちょっとどうも刺々しいと言うか、ささくれ立っている、というかそういう荒涼とした感じを受けてしまうのが何か私個人としてはちょっと嫌だなあー、とか言う感想のレヴェルの話なのであった。まあ、じゃあお前が今書いているNag3はどうなのか、と問われれば、はい、返す言葉がございません・・・。じゃあお前は野望ぎらぎらじゃないのか、と問われれば、はい、モテたくて・・・。とか答えるしかないのであった。

でも良いのかな、ブログってそんなもんなのかな。なかなかネットの上だと「見られている」という意識が先走っちゃうと、異常にコメントを気にしたりになっちゃって追い込まれてしまうような方もいらっしゃるようだし。要はバランスなのか。まあ、今日も全くまとまっていないNag3ではあるが、単に何かずーっと知らない方々のブログを読んでいたら、何か変に不愉快な感じになってしまったもので、何か書きたくなったのであった、ってこれこそメタ的に独りよがりか。

メビウスの輪から出られなくなってしまうのでM.I.A.の「Arular」を今更ながら聴く。何か色々なところで話題になっていたアルバムだけれども、どうも珍妙な音楽、という印象を受けてしまったのでなかなか怖くて聴けなかったのだが、こんなに素敵な音楽だったとは。もうプロフィール的なものは読み飽きたのだけれども、これはなかなかに新鮮な音楽である。聴いたことない、ということはないけれども、何か感触としては今までなかったような感じである。ヒップホップらしくないと同時にヒップホップを感じるし、レゲーでもなければ、やっぱレゲーじゃん、と思うときもある。ダンスホール系だよね、と思うときもあれば、いやいやダンスホールじゃないでしょ、というようになったりもする。つかみどころがない音楽、といえばそうかも知れない。でも全てがしっかりとコンパクトにまとまっていて、凄く聴きやすいのが奇跡的であるし、そこがポイントなのかも知れない。何か有り得ない組み合わせのパーツが3つ4つ、1曲にぎゅっと押し込められているような感じだけれども不自然さを押し切って暴走していくような力強さが大いに気に入ったのであった。そしてどの曲も暴力的なまでに低音が炸裂しているところが感動的だったりする。そしてそのド低音にのっかるM.I.A.さん(ってこういう表記で良いのかな)の結構可愛らしい声によるライムっぷりにも心揺さぶられるのであった。当分愛聴しそうである。