Strawberry Wine

しかしいつから我が街仙台はヴァイオレントシティになってしまったのか、と2つ目。

アーケード暴走事件は4月の件だけでも十分気が滅入るものだったのだけれども、今回の方が被害は少なかったとは言え、後味の悪さとしては上である。つまりこういうことは結構すぐに起きてしまうものなのだ、ということをある意味見せ付けられたことになるのであるからして。

我々の生活は、多分9.11の後にも感じたことだけれども、常に何かの脅威と隣り合わせなのだなあ、ということを非常に身近に感じさせられたりしたのであった。その脅威というものは例えばアルカイダかも知れないし、会社でいじめられていじけた親父なのかも知れない。そういう野郎と一緒にこの世界に生きていく、ということはつまりあまり日頃は意識しないものではあるが、常に戦争状態にある、ということなのである。

とかそういうことを考えたが、本当に気色悪い事件であって、もう起きないで欲しい、と切に願う次第である。

しかし話は逸れるがこういうニュースを伝えるときに、変に感情丸出しで取りとめもなく喋るFMのDJの方は、気持ちはわかるが、どうにも落ち着かないので止めて欲しいものだなあ、とただでさえ変に動揺していた今朝は思ったりしたのであった。

そしてもう1つ話が逸れたついでに、会社でいじめられたとかそういう理由でこういうとんでもない事件を起こしたりする人間がいる、ということはストレスの持つ力(負に方への)は大きいのだなあ、とまあそれだけが原因かどうかわからないがしみじみ思ったりしたものだ。

って言うか、それだったら今頃私もビルに爆弾しかけたり、船をジャックしたりしてるわ、ストレスのせいで!52歳にもなってそんな理由でこんな事件起こせるんだったらまだ可愛いもんだわ、とか思うのは性格の悪い証拠なのだろうか。

Ryan Adamsの「29」を聴く。本当に1年に3作品出してしまったのだった。しかも1作品は2枚組だし。これは実は3作のうち一番最初に完成していたらしい。しかもタイトルどおり29歳のときに作られた楽曲が中心らしい。ここ最近の彼のアルバムはカントリー色が濃厚で実にレイドバックしていたものだが、この作品では久々にロッキンなギターが聴けて新鮮である、と思いきやピアノ1本バッキングの曲が連発してきたり、異常に内省的なトーンが支配しているアルバムなので思わずのけぞったりした。いやーやってくれるなあ、と。しかし彼の場合どのアルバムも本当に曲が良い。加えて、彼の声。歌いまわし。これが完璧である。高く声が飛翔すると同時に微妙に裏返ったり、とかそういう微妙なところにどうしようもなく感じ入るのであった。ということで今年の3作品はどれも傑作であった。勿論これだけでも十分大満足なのであるが、久々に「Gold」みたいな路線のアルバムも聴きたいかもなあ、と思ってしまうのは贅沢なのだろうか。