Andromeda's Suffering

「角五郎即興研究会兼IGLOO忘年会2005スペシャル」

2005年12月16日(金)
於・青年文化センター練習室1(地下鉄旭ヶ丘徒歩1分)
18:00開場/18:30開演
観覧希望者の方の参加費 \1000
出演:
菊(猿木土真通/ちだ原人/ガンベによるパンク・バンド)
recol(神田雄飛/井上英司/大月俊二によるnewバンド)
ホモーン(庄司真吾/佐藤良介による無気味なユニット)
ゆきんこ(澁谷浩次/濱田多聞/山路智恵子による感傷的な演奏)
yumbo(朝倉美幸/大野綾子/工藤夏海/澁谷浩次/山路智恵子/渡邊哲雄による今年の締めくくり的演奏)
できないことはなんてかっこわるいんだろう(高橋誠/tdsgkによる模範演技)
ロッコズ(濱田多聞/渡邊哲雄/朝倉美幸による孤高の世界)
角五郎即興研究会(澁谷浩次ほか全出演者による作曲界と即興界の戦いとその止揚

しかし世の中便利になったものだなあ、とつくづく思うのである。何せこの時間になってもちょっと出れば食料品やら絆創膏やら雑誌やら何やらが買えてしまうのであるから。

昔はちょっとなかなか考え付かなかったが、今では24時間いつでも必要なものがあったらその時に手に入るわけである。ふと立ち止まって考えるとこれはどえらいことである。

これって凄く便利だし、もしそうじゃなかったら凄く不便で困るとは思うのだが、逆に動物としての人間の本能みたいな、survive能力とでも言えばよいのか、そういうものは明らかに低下してしまうような気がしてならない。もしくは人間のレヴェルを下げてしまうとか。その昔何かで、欲求は満たされないのも良くないし、満たし過ぎるのも良くない、みたいなことを読んだ記憶があるのだが、今の24時間営業っていうのは大きなレヴェルで、ある意味過保護な、ある意味欲求を満たし過ぎるような、そういう風に人間をスポイルしてしまいそうな気がしてならない。

もう私くらいの年齢であれば別に今更、なのだが、10代とか20代初めとかの世代にはどういう影響が出るのかなあ、とたまに何ら根拠もなく不安になったりするのであった。

まあ、別に全然否定したり「コンビニもナシ!ジャスコ24時間営業ナシ!SEIYU24時間営業ナシ!」とかというわけではないので誤解なきように。ただちょっと気にはしておいた方が良いのかも知れないな、と。

まあ超お世話になってるんですが。Alice Coltraneの「Lord Of Lords」を唐突に聴く。72年のアルバムである。このアルバムは彼女とCharlie HadenとBen Rileyによるトリオ+ストリングスの演奏なのだが、全編に渡ってストリングスが最早メインに近い存在感を放っている、って言うか超大フィーチャーで、しかもドラマティックであるから、何か映画のクライマックスシーンをずーっと見ているような、こちらの心を掻き立てるような、そんなストリングスが全編で聴かれるわけだから、何かこちらのテンションもガンガンに上がってしまうので「あっついレコード」という印象になってしまうのはどうしたものか。しかしドラムスとベースの存在感の薄いレコードなのである。何度も言っているようにストリングスと彼女のピアノやらハープがガンガンに聴こえてくるバックで本当に「土台」状態でリズム隊がいるのが(耳をすませば)よくわかる。という怒涛のレコードではあり、ストラヴィンスキーの「火の鳥」なんてのも含む狂乱の世界ではあるが、最後の「遠き山に日は落ちて」で一挙にクールダウン、どころか何気に郷愁を誘われたりして、不覚にも涙しそうになったりする、精神的に上がってんだか下がってんだか、最早わかんない境地にまで達する、今のとこと我が家で最もサイケデリックな(語弊があるのは百も承知)1枚。スピリチュアル、って言ってしまえば楽なのだろうか・・・。

って言うかCDになってないのかこれ。