This Wheel's On Fire

12月4日(日)16時からのイヴェント@Cafe SunnydropsでDJをさせていただきます。私は大体17時過ぎからみたいです。

何かの番組で見たが、最近「泣く」ことが一種の癒しのブームになっているらしい。

何でも、「泣ける」DVDを沢山持ち込んで1人泣く、とか「泣ける」ドラマVTRを見て1人泣く、とか海辺に行って辛い恋愛を思い出して泣く、とか色々あるらしい。中には朝礼の時間に社員みんなで泣いて、それによってどうのこうの、とかいう企業もあるらしい。

気持ち悪いな、と。

否、別に「泣く」ということは構わないし、ごく普通の自然なことだと私は思うのだが、何故皆そのように儀式化してやるのであろうか、不思議でたまらない。何でも「様々な要因があって心のストレスが溜まり、それを吐き出すために泣く」というのがどうも皆一様なのであるが、じゃあ何故わざわざ「泣ける」DVDとか「泣ける」CDとか(宇多田ヒカルの「First Love」らしいが)持ち込まなければ、泣けない、のだろうか。何か大いに違和感を感じる。

もうそれは「泣いてる自分に酔ってる自分」が好きな感じなのではないだろうか、とも思う。思いっきり客観的に自分を見て、且つその客観的に見えている対象としての自分の姿に酔っているような、そういうナルシスティックな行動のように思える。それで実際癒されるのかどうか、と言えばまあそれは個人差があるので分からないが、それですっきりして癒されるのであれば、せいぜいその程度のストレスであり、その程度のストレスで自分が苦しんでいる、という風に考えている限界の低い人間なのである、ということを証明しているのではないだろうか。

別にこれは誰をどうこう批判している、とかそういうことではなく、単なる雑感であるのでどうぞお気になさらず。Siouxsie And The Banshees聴いても良いですか・・・。「Twice Upon A Time」というシングル集を聴く。1982年から1992年までのシングルを集めたコンピである(注:1曲未収録シングルあり)。何百回聴いたか分からないが、「癒し」を求めて、否、「泣きたい」のでまた聴いている。しかし本当にこの連中は冒険心に富んだバンドであったなあ、と改めて認識せざるを得ない。1曲として同じテイストの曲がない、というのは本当に特筆すべき点ではないかと思う。この間もなんか「The Scream」に関してぐだぐだ書き散らかした時に「ダークな感じ」ということは書いたような気がするが、それはまあある。一貫してある。しかしそれは通奏低音のようなものであり、このバンドには不可欠なものであろう。私はとくにアップテンポ且つマイナーコードで突っ走られると非常に弱いのであるが、そういう急所を押さえてくれる、且つそれ以上に沢山ツボを押してくれる楽曲ばかりで結局またまた第十二次スジバンブーム到来である。