Jump

最近CDが飛ぶのである。

これは物理的に飛ぶのではなく(当然ではあるが)、音が飛ぶのである。ブックオフで私は日頃安いコーナーから救出作業を行っているのであるが、そういう救出された奴らに限って恩を忘れやがって、どうにも家のプレイヤーでも車のプレイヤーでも飛んだりする。

私はレコードの音飛びに関しては20年くらい前から経験済みなのであるが、慣れればよいかと言えばそういう問題でもない。アナログ盤では針圧の問題、というものがあってそれを調節すれば何とか聴ける、ということが分かって以来左程恐怖心はなくなりつつあったのだが、ここに来てCDの音飛びである。大体がディスク自体の傷、もしくはピックアップの読み取り不全であろう、ということは察しがつくが、クリーニング以外に何か有効な手立てが思いつくか、と問われれば答えはNo、である。

いまだにCDとかPCとかDVDとかMDとか私にとって見ればいわばブラックボックスのようなもので、どこをどうやっていいか分からなかったりする。

ところがその飛びやがるディスクをPCで聴くと何ら問題なく聴けるので困ったものだ。これはやはり中古盤屋のような、研磨マシーンを導入すべきなのだろうか。それともプレイヤーのピックアップをいじるとか。いずれにせよ、なかなか踏ん切りがつかない事態ではある。

何か曲が途中で変になったりする、というのはレコード時代から本当に怖くて、何かトラウマのようになっているのだが、ここに来て再燃するとは思ってもみなかった。

これは飛ばない。Madonnaの「Confessions On A Dancefloor」を聴く。大方の予想通り12インチに続きアルバムまで手を出してしまった。当然ながら「Hung Up」は馬鹿みたいにリピートしまくっているが、それのみならずアルバム自体全曲つながっており、まさにそういうダンスアルバムなのだな、と納得させられる。延々ピークタイムが続くイケイケのアルバムではあるのだが、タイトルが示唆するように、なかなか歌詞の方は深め、のようである(歌詞カードついてないので何と言えないが)。ブックレットに載っている言葉も意味深であるし。しかしここに来てこういうアルバムが出る、というのは「Ray Of Light」以降の流れからすれば、遂にここまで来た、という到達点なのかもしれない、と思ったりもした。ディスコハウスマナーの曲が大半を占め、且つどうにも80年代チックな・・・、と思っていたらプロデューサーのStuart Priceって早い話がJacques Le ContでつまりZoot WomanでLes Rhythmes Digitalesなのだね。なるほどなあ。この間のMissy Elliottのリミックスはイマイチであったが、ここでは彼はどっかんどっかん才能を発揮している。まあ、Madonnaっていう女がヴィジュアルも含めて最早人間離れして凄い、ということが大前提にあるのだけれども。