Mirage

今日2つ目。

実は最近煙草を変えたのである。どうも体調が悪かったときには、いつも何気なく吸っていたマルボロライトが舌先にピリピリ来るようになり、煙草を吸いたいのにどうも、という感じであった。

たまたま我が家のちょっと行ったところにあるコンビニでは煙草が色々と置いてあったので、ナチュラル・アメリカン・スピリットのライト、というものを買ってみた。

何かネーミング的に若干気恥ずかしいものはあるが、実際問題この煙草は化学物質無添加で且つ煙草葉増量、というものである。そう、なかなか短くならず、吸うのに時間がかかる。したがって「忙しいときには吸えない→本数が減る」という方程式が出来上がり、且つ化学物質無添加なので、日ごろよりも身体に良い、健康的な煙草なのである!

なぞと真顔で言っていたら阿呆かとは思うが、実際吸う本数は減ってきた。ほほう、これはなかなか良いわい、と思う。

しかし実はそれは単に吸うのに時間がかかる、という物理的な問題のみならず、普段の煙草よりも20円高い、という問題が大きく心理的に働きかけているのではないか、と推測される。

みみっちい・・・、とお思いの方もいらっしゃるかもしれないが、喫煙者は重税で喘いでいるわけであるから、なかなかこれで大変なのである。

と1本煙草を吸い終えたところで、Earthの「Hex: Or Printing In The Infernal Method」を聴く。今やある種の重鎮バンドの新作であるが、これは今年のベスト10に入る出来の作品である!最早ヴォーカルは完璧に消えうせた。と同時に、今までの作品で特徴だった重ーいいリフも消え、所謂「メタル」的な要素も消え、残ったのはリヴァーブの効いたギターの重い音とたまに入ってくるドラムス、バンジョー、スティールギターの響き、という隙間がある世界なのであった。しかし独特の重苦しさはしっかりと全体を覆い、息を抜いては聴けぬアルバムであるが、昔のカントリーを何故か思い出すような、そういう「素朴な重苦しさ」とでも言えるようなそういう感じに変質しており、こんなの聴いたことないな、という境地に達しているのだった。明るい暗いで言えば間違いなく暗い、ド暗い音楽ではあるが、こういうのは絶対に人生に必要なのだ!