Stride

私は何回も申し上げておりますとおり、コンサヴァティヴな人間である。

とくに食に関してはこの上なくコンサヴァ、である。とりわけラーメンに関してはかなり激コンサヴァであり。保守の過激派、と言っても過言ではないであろう。

まあ、余裕で過言であるのは百も承知であるが、そう、ラーメンは好きなのであるが、変なベクトルでの創意工夫が炸裂していると、ちょっとイタイ、ということを私は言いたいわけである。勿論食べ物に関しては各人の好みの違いがある、ということは大前提であるが、あえて私個人の話で進めていくと、ということである。

っつーかラーメンに玉ねぎとかマッシュルームとか入れて洋風な空気をかもし出したり、ラーメンに炒り卵入れて柔らかな空気をかもし出したりしなくても良いのである。

仙台にはラーメン国技○、というラーメン屋が一箇所に集う、そういった場所があるのであるが、ロクに下調べもなくふらっと入ると、どうしても私としては時間とワクワク感と金とを返せ、という店にばかり当たってしまうのは何故なのだろうか。

こちとら1人の休日の楽しみなんて食事しかないのであるから、悔しさも倍増、というものである。しかも火傷した、舌を。

憤懣やるかたない状況ではあるが、David Mossの「Dense Band」を聴く。The Golden Palominosのファーストに参加していることでお馴染みの(?)彼であるが、そんな彼のソロアルバムである。彼は歌とドラムと自作パーカッション等をやっているが、Tom CoraだのArto LidsayだのFred Frithだの(プロデュースも彼)Christian MarclayだのWayne HorvitzだのJohn Zornだの天鼓だのが参加していて、寧ろ「The Golden 裏 Palominos」状態になっている。あのプロジェクトに於けるリズム隊2人はいないのだが。ということで想像できるかと思うが全体的に賑々しく、声も打楽器もギターもギターと呼べないようなギターもフリーキーなサクソフォーンも乱れ飛ぶ、何かお祭り騒ぎなアルバムである。まさに「Dense」な「Band」である。しかしどの曲も流石にリズムがしっかりしているが故にとっ散らかった印象はなく、どちらかといえば整然した枠の中で思いっきり暴れている印象で、非常に上品な感じがする、のは気のせいか。しかし何よりも声が濃すぎる。dense、である。