Wonderful World

今日は鼻が出て鼻が出て鼻が出て鼻が出て大変な日ではあったが、出張に出たのである。鼻もまだ出るが出張にも出たのである。

私の場合出張、というのはその土地の美味しいものを食べる、とかそういう方向には決して行かずにその土地のブックオフやらそういうところで美味しいものを得る、ということが裏テーマであるので、勿論今回もそのテーマに沿って終えた次第である。って勿論本業の方もやっては来たが。

今回はJuana Molina「Tres Cosas」、Blood, Sweat And Tears「Greatest Hits」、Inspiral Carpets「Singles」、Duran Duran「The Greatest」という、しかも全て500円以下、というなかなかの収穫であった。って気持ち悪い組み合わせだな、こうして文字に起こしてみると。

しかし今回の出張で印象的なことが2つ。

①出張で行った先で「tdさんですか」と声をかけられたこと。見れば全く知らぬ女子。これは・・・、とか思っていたら話によると中学校の部活の後輩らしい。全くわからぬ。名前を聞いてもイマイチ思い出せぬ。しかし何だ、会うのは多分15年ぶりくらいなはずなのに、何も変わってないのか自分。中身も外見も何ら成長がない、ということの証拠でもある。

②「今度は飯流ブーム!」という猛々しいキャッチフレーズとともに顔が米俵のマフラー巻いた人のイラスト。そして横にはおば様が発していると思しき「キャー、宮城米さまー!」という台詞。農業関係の(手作り)ポスターというか看板はいつ見ても味わい深いが、これも新たなる傑作の予感。ただ語呂が悪い(「宮城米さま」って・・・)のと、「韓」を「はん」と読むことを最近まで知らなかった私にとってはちょっと難易度が高いのがアレか。

しかし鼻が出る。このまま鼻が出すぎて死ぬんではないか、と思いながらNine Horsesの「Snow Borne Sorrow」を聴く。David Sylvian、Steve Jansen、Burnt Friedmanによる超豪華ユニット(一回限りらしいが)のアルバムである。上記メンバーに坂本龍一やらStinaやらKeith Rowe(AMMの、だよな)やらも参加した、面子だけでもお腹いっぱいのアルバムである。Sylvian氏のこの間の「Blemish」はある意味彼の中でも極北のアルバムであっただけに次の一手が気になっていたのだが、こう来たか。今回は彼のヴォーカルが丁寧に作りこまれたバッキングの上で堪能できる、非常にエレガントなアルバムである。やっぱりこういう沈み込むような深い音の上で歌う彼の声というものは無比のものである。しかも微妙に軽やかな、それこそ「Secrets Of The Beehive」のあたりまでも思いだしてしまう、非常に良質な、落ち着いたアルバム。兎に角各楽器の分離具合、音の鳴り具合が凄く良い。そして、やっぱり何度も何度も言ってしまうが、彼のヴォーカルがのびのびとしていて、ずっと聴いていたくなる、そんなアルバム。一生ついて行きます宣言します。しかし彼のSamadhi Soundは流通が謎過ぎて、これはHM○でかなり高額だったのが唯一の残念な点か。