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しかし、思えばこのNag3は2回の引越しを経て、3年目ももうすぐ終わりを迎えようとしているわけである。

何故ここまで続いているのか、否、私は続けているのだろうか、と自問自答する。自問自答しない日はない、と言っても過言ではない。スタートは、まあ、かなりやる気なくぐだぐだと始まっているが、ここまで続けるとは私自身思っていなかったのである。ところが段々決まったフォーマットが生じ始め、そして今に至る次第である。

何かある程度フォーマットが決まってきてから俄然エンジンかかる、というのがまた非常に私らしくて面白い事象だな、と今更ながら思っているが、なるほど、そういった己の知られざる側面を自分で発見していくためにあるのか、とかそういうだったら誰にも公開せずにノートに書けよ、的な理由を発見したりして何とも言えぬやるせない気分になったりしたのである。

まあ、多分それもあるにはあるが、どちらかと言うと「私は元気になんとか、色々ありますが生きてますよ」ということを発信するためにやっている方が最近大きい理由になっているような、そういう気もする。つまり、即身仏になる人間が持っている鈴のような、そういう働きがこのNag3には今となってはあるのかもしれない。

それともたとえば、Chrystal Belle Scroddの「Belle De Jour」を聴いていた、とかそういうことを書きたいがために続けているのかもしれない。その可能性は否定できない、というかそうなのかもしれない。United Dairiesからのリリース、ということで当然ながらNurse With WoundのStapleton氏も絡んでいる。これは我が家に余ってません。しかしNWWとか他のUnited Dairiesからのリリースに比べると(あくまで比べると、の話であるが)非常に有機的な音楽になっているのである。生の管楽器やら生のギターやらとにかく「楽器」の音が聴こえてくるところに否が応でもハッとさせられる。コラージュ主体であるが、どちらかと言うとコラージュは味付けであり、「曲の骨格」みたいなものがはっきりと出ていて、とても聴きやすい。UDで考えればRobert Haigh以来の聴きやすさである。っつーか、本当に格好良い。何か優しさの感じられる音楽である、っていつから私はUDからのリリースにこんな感情を持つ人間になってしまったのか。