Honor Wishes

そういえば、iphoneなるものが日本発売されたようで、それはそれは大フィーヴァーなようである。

しかし私のような凡人には、いくら詳細なページを見ても、果たして持つ意味があるのかどうなのかわからない。ipodnanoを持ってる身としてはとくになあ、とかあまり携帯でネットしないしなあ、とかそういう思いに駆られているうちに、それってiphoneの特徴を1つずつ潰していっているようなものではないか、ということは自分に必要、なのか?とか分からなくなってくるものである。

とは言っているものの、普通にソフトバンクユーザーである私であるからして、何だか思いっきりほとぼりが冷めた頃に普通に機種変更で普通にiphoneとかにしてそうな気がしてくるのが、アップル製品の怖さでもあったりするのだった。ipodの時も別に良いんじゃね、とか最初は思っていたが気がつくとnanoを普通に所有していて、普通に使っているもんなあ・・・。

Joan As Police Womanの「To Survive」を聴く。Antony And The Johnsonsのメンバーとしても活躍する女性シンガーソングライターのセカンドアルバムである。Lou Reedも注目、とか上記のような情報、更には今作にはDavid SylvianRufus Wainwrightも参加、とかなると私のような人間としては何が何でも聴かなければならないアルバムのように思えるわけである。これには異論はないであろう。しかし、今作はこちらの過剰な期待、というか妄想に近い思いをさらりとかわす、実に淡々とした地味な、しかししっかりと地に足のついた渋いアルバムなのであった。まあ、決して耳を引くキャッチーなポップソングが入っているというわけではない。しかしアルバムトータルでは何だか鈍い光のような輝きをこちらに残していくのである。彼女の凛とした歌声や、それを支える控えめながらもしっかりとしたバッキングのせいもあるのかも知れないのだが、実に硬派なアルバムである。もうちょっとガツンとした曲が欲しいかな、とも思うのだが、それをあえて避けてアルバム作りをしているところに何だか気概のようなものが見えたりするのは穿った見方であろうか。ちなみにアルバム全体として最近のアメリカへの憂いというかそういう思いを込めているらしく、何だかRufus Wainwrightの「Release The Stars」Release the Starsと表裏一体のような感じだな、とか思ったりしたのであった。ところで、彼女ってJeff Buckleyの彼女だったのですか。先日の我が地方の地元紙夕刊(!)の記事で知ったのだけれども。