Heart Of Gold

よろしくお願いします!

MELLOW BEATS meets FREE SOUL 2008.5.16(Fri)@SHAFT open21:00 ADV: \2500(Drink別)DOOR: \3000(Drink別)

Special Guest DJ: 橋本徹(SUBURBIA)、山下洋(WACK WACK RYTHM BAND)
DJ: Bossa★Da (SWINGIN' JACK)、MIWA (3*1)、tdsgk (Harlem Shuffle)、tt(Harlem Shuffle)
SWEETS: Cafe SUNNYDROPS

今週金曜日です。よろしく!

ところで最近、事件の報道などで「路上の監視カメラに写った映像では・・・」とかそういう文をよく見かける。それが何らかの手がかりになって事件解決に結びつくのなら、凄く良いことではある。

良いことではあるのだ。しかしこういう文を読むたびに何か背中に冷たいものを感じる、というか禍々しい思いに襲われるのは私だけなのだろうか。常に誰かの目がある、ということはたとえ疚しいことをしていないとしても、どこか落ち着かない気がするのである。

繁華街に監視カメラが、とかいう話は我が街でも聞いたことはあるが、それ以外のたとえば我が家の近所の素朴な場所とかにも普通にさりげなく監視カメラとかが設置されていて、もしかしたら私なぞもたまに写っているのだろうか、と思うと、本当にどこか不気味な気がする。たとえ誰もその映像を見なくても、もし何かあったら・・・、とかそういう思いに囚われてしまうものである。わたしだけ?

繰り返して言うが別に疚しいことをしているわけではない。ただ、その時間その場所と切り離された文脈の中で、そのカメラに写った私の姿が一人歩きなぞを始めないことを願うばかりだが、もしかしたら既に「1984」は始まっているのかも知れない。もう誰も「秘密」とか「プライヴァシー」とか持てない世の中になっているのかも知れない。

こうなったら酔っ払って駐車場などで寝ないようにしないと、と思いつつTori Amosの「Strange Little Girls」を聴く。車のCDで聴く。これは2001年に彼女がリリースしたカヴァー集である。リリース当時から気になってはいたものの、最近になってやっと入手したのだった。取り上げる曲が渋くてですね、Lloyd Cole And The CommotionsとDepeche ModeとThe StranglersとSlayerと、とまあ、そんな感じである。あ、The Velvet UndergroundとかEminemとか10ccとかNeil YoungとかThe Beatlesとかもあります。The Boomtown Ratsとかも。思えば16年くらい前にはNirvanaの「Smells Like Teen Spirit」をピアノ一本でカヴァーしたりしていた彼女であるから、カヴァーに関しては一筋縄ではいかないセンスの持ち主なのであるが、この作品でも良くも悪くもそれは炸裂している。ストレートなカヴァー、と呼べるのはかなり少なくオリジナルとは切り離して考えてみた方が良いのかも知れない。自分色に染め上げる、という点ではCat Powerをも超える勢いである。だから解釈というのは自由で良いし、「I Don't Like Mondays」〜「Happiness Is A Warm Gun」に続く流れは、「Happiness〜」の最初の方に入れられる、アメリカの銃保持に関するブッシュのスピーチやらJohn Lennon射殺に関する音声のサンプルやらも含めてかなり意味深な流れになっているのかな、と思えるくらい、原曲を自らのものに消化して1枚の作品に仕上げていると言っても過言ではないだろう。ただ、何だか冗長な感じになっているのが残念だったり、若干凡庸なオルタナ風カヴァーになっている曲とかもあって、ちょっと必ずしも狙いが成功しているとは言えないのかもな、というのが寂しいところではある。ってまあ私個人の意見であるのでどうぞお気になさらず。The Stranglersのロマンティックなナンバーをストレートなバンドサウンドでカヴァーしているのはとても新鮮で良いのだけれども。