Mountain Man

しょこたん以外の女とかオッサンが、馬鹿のひとつ覚えみたいに「ギザ」って使うの禁止。

Two Lone Swordsmenの「Wrong Meeting II」を聴く。実は「I」とカップングになった2枚組の日本盤を聴いているのだが、今日は「II」を聴いている。前作「From The Double Gone Chapel」は生ドラムやらギターやらベースやらAndrew Weatherallのヴォーカルやらをフィーチャーした「そこまでやるか!」という大傑作だったのだが、今作では完全にヴォーカル入りで、ベースラインも極悪な、生ドラムの音色も生々しい、ギターもロックンロールとしか形容のしようがないアルバムに仕上がっていて、最早こうなると痛快である。ダンス系の方々がロック「寄り」になることはたまにあるかも知れないが、ここまでがっつりと腰を据えて取り組んで、しかもダーク且つ隠微なロックンロールになってしまうのは稀有な例だと思う。更に言えば今日びの所謂ロックバンドよりも何だか危険な魅力に満ちているのであった。ロカビリーへの愛情を公言して憚らないWeatherall御大だからこうなっても別に違和感はないのだが、こうなると以前のTLSの音楽は一体何だったのだろうか、と思ってしまったりもする。しかしそれもここに到達するための必要な道程だったのかも知れない、と思えるくらい、がっつりと堂々としている。Weatherall御大のヴォーカルもモノトナスながら、それが逆にこのアルバムのダーク且つセクシーな感じにはぴったりマッチしていて良いのだなあ。