Pleasure From The Bass
明日です。私は20時あたりからみたいです。間に合うか!?
2007/05/29(tue) SHAFT -W- Monthly EVENT "AOBA NU NOISE" - The 1st Anniversary !! -
GUEST DJ:CASIN (GIFT GIMMICK)
BAND Act:-W-, runny stools
DJ's: EVOL (LoveRecords), TASHI-ROCK (AFTER DARK), MASAYA OMOTE (SOLNOA)
OPEN: 19:00~25:00
DOOR: 1500yen(1drink込)
よろしくです!The House Of Loveかけることしか今んとこ考えてません。
しかし最近地元の老舗の本屋さんがバタバタと店を閉めているなあ、と思ったら更に閉める本屋があるようで、なんとも言えぬ寂しい気持ちになってしまったのであった。
確かに私も店頭で本を探すのはとても苦手で、なかなかお目当ての本を見つけられなかったり、ということもある。それでもやはり身近に本と接する機会が減ってしまうのはなんだかなあ、と思うのであった。大手の書店とか、レンタル屋と一緒になった書店しかなくなってしまうのだろうか。
そう、「書店」ではなく「本屋」というものが身近に必要なのだと思う。実際に手に取って、見て、読んで、そしてじっくりと自分のものにできるような、そんな「本屋」が良い、と個人的には思うのだ。確かにネット上では買えるし、速いし、何でもある。しかしそれとてどこかクローズドな感じがしてならない。もっとオープンな形で門戸が開いているような、そんな近所の本屋が少なくなりつつあるのが悲しい、と一時期本の虫だった私は思うわけなのである。まあもしかしたらCDやレコードと同じように最早こんな思いもノスタルジイに過ぎないのかも知れない。それでもやはり、たとえ漫画とか雑誌とかしか買わないにしても身近な「本屋」で購入したいものだなあ。
と書いておきながら思いっきり矛盾するようだが、最近読んで面白かった本をここで書いてリンクも貼りたいものである。マゾッホの『魂を漁る女』が面白い。べらぼうに面白い。マゾッホと言えばマゾヒズムなる言葉の元になった作家であるからそういうイメージが強く、また『毛皮のヴィーナス』の人ね、というのが大方の意見であろうが、この作品は一大スペクタクルな勢いになっており、各章立てが短いのも手伝ってぐいぐい引き込まれ、そしてぐんぐん読み進めてしまう、そんな私にしては珍しい経験ができた本である。何だか異教に染まった娘と彼女を慕う青年将校とその将校を慕う娘、みたいな登場人物の紹介をしてしまうとドン引きかも知れないが、恋愛ものなんかではない、非常にスリリングな展開でキエフを舞台に話が転がって行くので何だか分からないうちに思わず読みふけってしまうのであった。どこか退廃的な空気と官能的な空気が感じられるのも味である。ドゥルーズが絶賛した暗黒小説、という宣伝文句はどうかと思うのだがそれを抜きにしても一級のスリラー(?)として読める、ここ最近読んだ中では一番面白かった本である、ってそもそもここ数年読書量は少ないのであるが。
あと東村アキコの『ひまわりっ〜健一レジェンド〜』の4巻であろうか。『デトロイト・メタル・シティ』の作者も絶賛、と帯に書いてあって私の中ではミッシングリンクがつながった感もあるのだが、これがまたぶっちぎりで面白い。各話に爆笑ポイントが必ずあって、嫌なことも吹き飛ばせるポジティヴな気持ちになれる漫画である。と同時に随所に見られる軽い毒がまたたまらない。何と言うか、漫画ならではの面白さ、というもので溢れかえっていて、各キャラクターの個性の強さが際立ちまくっている。最早主人公が誰だったのか思わず忘れてしまいそうになるくらいのてんこ盛り状態なのである。あー言葉ではネタバレを避けつつしか伝えられないので非常にもどかしい。とにかく「漫画」というものの面白さがぎちっと詰まった濃い作品である。とかって偉そうなこと言ってるが、そもそも漫画は先述の『DMC』と『臨死!!江古田ちゃん』くらいしか読んでいないのだが。
あ、ちなみに『魂〜は』某古本中古盤屋で、『ひまわりっ〜』は近所の本屋で買いました。んー筋が通ってるなあ、と自分をナイスフォローできたところでTigaの「Sexor」を聴いている。実は私はこのアルバムより前に彼の12インチをバキバキ買って、そしてバキバキと手放してしまったりしたので、リリース当時はあまり気合が入らずに聴いていなかったのである。で、今更これを聴いている。なぜならこないだ出たシングル「You Gonna Want Me」のVan Sheリミックスが非常に素晴らしくて原曲も是非聴かなくては、と慌てて聴いているのだった。モントリオール出身のプロデューサー、DJ、ミキサーの彼である。今作では最早いつの時代の音楽なのだ?と疑問を投げかけずにはいられないエレポップ、エレディスコ、ユーロのりの曲が次から次へと出てきて目眩を覚える。しかしどの曲もビートはきっつくファットな低音で、しっかりと今の音になっているのであった。まあ、フロアの流行などというのはよくわからんから何が「今」なのかわからないといえばわからないのだが。そしてアシッドな臭いが過剰にするので、20年近く前にNew Orderの「Fine Time」に衝撃を受けた私のような輩にはビシビシに響いてくる。しかし特筆すべきはきちんとメロディアスなヴォーカルが乗っており(本人熱唱!)、またヴァラエティに富んでいるので、フロアで聴いたら楽しいだろうけど飽きるねー、という作品にはなっていない、良質なポップスのアルバムになっている点である。そう、彼の美声によるヴォーカルがまた、渋く、こう何と言うか好みの声質で、はっきり言って何で今まで聴いてなかったのだ!!と後悔させてくれるアルバムである。Nine Inch Nails、Talking Heads、Public Enemyというカヴァーの選曲といい、誰も触れてないけどこのジャケットへのオマージュだろ、というジャケといい、どこを切っても文句のつけようがございません。反省してます。