Dungtitled ( In A Major )

ふと気づけばここ最近私服と言えばTシャツにパーカー、という格好で過ごしてしまっている自分に気づいた。

この時期、暖かかったり寒かったり、というのが目まぐるしいので何となくそれに対応できる感じで、とか言っていたらずっと同じ服装をしていた。勿論Tシャツは毎日変えているのだけれども、基本的には同じ格好と言っても過言ではない。

いかん。これはいかん。これではいつも同じ格好の人という認識をされてしまう。それを自分のスタイル、として確立できるほどのアイデンティティの強さは残念ながら私にはない。単なる手抜きに見えてしまうのではないか、と思ってしまうとどんどん手抜きだ手抜きだ、という思いが強まっていってしまい、本当に手抜きです、と周囲に宣言しながらいるようなものになってしまうのではないか。

そもそもあまり実を言うと洋服を買ったりすること自体が得手ではなく、普通に気に入った服があればずーっとそればっかり着ている、という傾向が私にはあるので、それが今全開になってしまっているのであろう。ということで明日はTシャツにパーカー、というスタイルは封印してお洒落して過ごしたい。まあ、私がお洒落、とか言ってもタカが知れているのだが、それ以上に明日の予定なんて、ヨークべ○マルに行って米買ったりする程度のものしかないのだが。

こうやって人は歳を取っていくのであろうか。ということでStars Of The Lidの「And Their Refinement Of The Decline」を聴く。アメリカのドローンデュオの新作である。実を言うと私、SOTLのアルバムを今までも聴いたことはあったのだが、あまりにも何も起きな過ぎていたたまれない気持ちになってしまって苦手であった。だから今作もちょっとスルーしていたのだが、良く見ればジャケには4AD創立者のIvo氏による「彼等は21世紀で最も重要な音楽を作っている」というあっついコメントがあったり、ちょっと今までとは傾向が違う、とかいう下馬評を聞いたりしたので期待して聴いてみたのであった。まあ、基本線には何ら変わりはない。ビートはないし、EnoのAmbientシリーズっぽい、というかどちらかと言うとObscureレーベルからのMichael NymanとかGavin Bryarsに近い、という感じの音である。ただ、今回は1曲1曲がコンパクトになっていて(それでも実はCD2枚組なのだけれども)、また表情が明るい曲が多くなっている。ここら辺の些細な違いだけでガラリと印象が違うから面白い。結果、今作では何も起きなさ加減が、今まではいたたまれないくらいだったのに、寧ろとても気持ち良い。というか聴いていて落ち着く、という世界に突入しているから継続は力なりなのだ。微妙に華を添えるハープやらストリングスやらホーンも、本当に隠し味程度ながら全体の方向性を背後から支えている。しかしIvoがなあ、と最初は不思議に思ったのだけれども、よくよく聴いてみればどことなくThis Mortal Coilのインスト曲とかに近い世界が繰り広げられているのであった。なるほどなあ、と新しい発見である。Harold Buddの近作にも近い、透き通って優しげなたうたう世界の音楽